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WENTZ BOOK REVIEW 28「能面検事の死闘」

2025.08.09
WENTZ BOOK REVIEW 28「能面検事の死闘」

中山七里のシリーズ作「能面検事」の三作目です。

空気を読まない・忖度しない 無表情の大阪地検の能面検事 不破俊太郎と新人事務官惣領美晴が難事件に挑むシリーズで、最近テレビのドラマ化もされました。

その中でもこの3作目が一番面白いと感じます。

<あらすじ>

冒頭の舞台は南海岸和田駅。

無職のニート笹清政市は軽自動車で朝の通勤ラッシュでごった返している駅に突入。幾多の人を撥ねた上 車を降りてからは老人女性子供を次々と刺し殺します😢

7人を殺害した後 駆け付けた警官に拘束されます。

そして、この事件を担当したのが 不破検事です。

この事件後 検察庁に爆弾の入った郵便物が届けられ 庁内で爆破!

職員前田は指を数本吹き飛ばされる重傷を負います。

その後 犯人と思われる「ロスト・ルサンチマン」から声明文が届き、笹清を開放するように脅迫してきます。

不破は笹清によって殺された被害者たちの遺族の家を順番に訪れます。

その最中、不破も爆弾の被害にあい重体!

しかも笹清も護送中に ロスト・ルサンチマンによって連れ去られてしまいます。

物語はその後、驚愕のどんでん返しが待ちうけています(*_*)

この物語のテーマは恨みと憤りそして捻じ曲げられた正義です。

笹清の犯行動機は許されるものではありません!

しかし 不破はどうして笹清が悪魔になってしまったのか?

人間の奥深い業を追求していきます。

ミステリー上級者であれば事件の真相はある程度予測できます。(特にロスト・ルサンチマンの正体)

しかし、人間の発する言葉で受け止める側がどのように感じるのかが克明に描かれており、ミステリーを超えた人間ドラマとしての要素が強いです。

読後、色々と考えさせてくれます。

明日からお盆休みです。

1冊くらい本を読んでいただきたいですね🌸

山元哲也
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