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WENTZ BOOK REVIEW31「硝子の塔の殺人」

2025.10.20
WENTZ BOOK REVIEW31「硝子の塔の殺人」

医者でもあり小説家でもある知念 実希人の本格ミステリーです。

<あらすじ>

大富豪で遺伝子工学の権威でもあり そしてミステリーフリークでもある神津島太郎は、自分の館である全室ガラス張りでらせん階段の塔に様々の人物を招きます。(どの人物も悪が強い!)

自称名探偵男装の麗人、碧 月夜。

神津島の専属医師、一条 遊馬。

ミステリー作家の九流間 行進。

中年刑事で言葉のきつい、加々見 剛。

著名な霊能力者のおばさん夢読 水晶。

雑誌の編集者、左京 公介。

そして館の執事である老田 真三。館のメイド巴 円香。調理人の酒泉 大樹。

いきなり館の主人、神津島が密室で毒殺されます。(物語では犯人と犯行の一部始終が記されています)

その後 続けて密室殺人事件が2件立て続けに起きます(冒頭の殺人者が犯人ではありません)

名探偵月夜は 一条遊馬を相棒として独自に事件の解明に乗り出すのですが・・

過去から現在までのミステリーのオマージュが全編を包みます(シャーロックホームズ・綾辻行人・アガサクリスティー・島田荘司 etc)

シャーロックホームズが月夜 ワトソン役が一条です😊

世間の評価が高いだけあって良質のミステリーに仕上がってます。

ただし ミステリの上級者だったら序盤の違和感を感じ取ることができますし、真犯人もミステリーの法則通りに予想できます。

多少のネタバレになりますが、わたしが今まで書いた文章と画像に大きなヒントが隠されています。

そして 物語は大どんでん返しが・・・!!

この結末 必ずしもハッピーエンドではありません。

名探偵登場はミステリーの醍醐味ですが

このミステリーは名犯人が登場します。(この名犯人がサイコパス!)

分厚い本ですが、一気に読めてしまいます。

山元哲也
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WENTZ BOOK REVIEW30「いけないⅡ」

2025.10.02
WENTZ BOOK REVIEW30「いけないⅡ」

秋の夜長には上質のミステリー本を🌝

わたしの好きな作家道尾秀介。

前作「いけない」に続く読者に写真で推理させる短編集ですが 前作よりこの続編(といっても関連性はありません)のほうが面白いです。

<あらすじ>

都心を離れた田園都市が舞台です。

物語は三話。

①明神の滝で行方不明になった姉緋里花の行方を探索する女子校生の桃花。しか し彼女は理不尽な事件に巻き込まれます。

②小学生である真は仲間たちと 気に食わない同級生を驚かせようと、ニートの   伯父を誘い首無し人形を明神の森に仕掛けますが・・・伯父が突然自殺するのでした。

③家庭内暴力を繰り返す息子孝史を殺害をしたとして自首してきた父親千本孝徳だが、死体を捨てた場所がはっきりしない。若手刑事隈島は真相を探るのだが・・・

最終章で①~③まですべてがつながります。

謎解きのカギは作者によって提示された5枚の写真。どれも重要な写真です。

①の事件はよくわかりませんでしたが②③は有る程度予測できました。

明神の滝に祈りを捧げると思いは叶うという伝説があるのですが 物語の顛末はそれを逆手に取った鬱展開になります。

しかし、読後良いミステリーだったと実感するはずです😊

山元哲也
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WENTZ BOOK REVIEW 29「十戎」

2025.08.19
WENTZ BOOK REVIEW 29「十戎」

お盆休み 数冊の本を手にしました。その中で際立っていたのが「十戎」です(モーセの十戎ではありません)

衝撃の前作「方舟」に続く夕木春央のクローズドミステリーです。

モーセの十戎に「殺してはいけない」「隣人にうそをついてはいけない」の文句があります。これにも事件のヒントが隠されています♪

<あらすじ>

主人公(この作品の語り手)里英は、資産家の伯父 大室修造が亡くなった後 伯父の残した和歌山にある離れ小島のリゾート開発の視察する父親に同行することになりました。

メンバーはリゾート会社の営業沢村、その沢村の部下で研修社員(女性)綾川。建築会社社長草下と女性設計士野村。不動産営業の藤原と小山内。伯父の親友でこれも資産家の矢野口。

視察を終えたその夜に殺人事件が 早速おこります😢

そして犯人からの10のメッセージの紙片が残されます。

『決して犯人をさがしてはいけない』etc.....

これらの戒律を破ると 島にセットしてある起爆装置が作動するとのこと。

残された8人の心理戦が始まるのですが・・・第2、第3の殺人事件が孤島で進行していきます。

島には爆薬製造の跡が・・・

この犯人、というかこの作者の犯人前作に引き続きみんな頭が良すぎます!

終盤 3段構えのどんでん返しが待っていますが 最後は蛇足かもしれませんが 最終のオチは予想できませんでした!

語り手里英の独白に 違和感を感じたら ミステリー上級者です✌

犯人の十戎に怯える主人公里英。なぜそこまで怯えるの?

真犯人はこいつだなと思ったらミステリー中級者です。

犯人の正体・動機までわかると 天才です😊

山元哲也
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WENTZ BOOK REVIEW 28「能面検事の死闘」

2025.08.09
WENTZ BOOK REVIEW 28「能面検事の死闘」

中山七里のシリーズ作「能面検事」の三作目です。

空気を読まない・忖度しない 無表情の大阪地検の能面検事 不破俊太郎と新人事務官惣領美晴が難事件に挑むシリーズで、最近テレビのドラマ化もされました。

その中でもこの3作目が一番面白いと感じます。

<あらすじ>

冒頭の舞台は南海岸和田駅。

無職のニート笹清政市は軽自動車で朝の通勤ラッシュでごった返している駅に突入。幾多の人を撥ねた上 車を降りてからは老人女性子供を次々と刺し殺します😢

7人を殺害した後 駆け付けた警官に拘束されます。

そして、この事件を担当したのが 不破検事です。

この事件後 検察庁に爆弾の入った郵便物が届けられ 庁内で爆破!

職員前田は指を数本吹き飛ばされる重傷を負います。

その後 犯人と思われる「ロスト・ルサンチマン」から声明文が届き、笹清を開放するように脅迫してきます。

不破は笹清によって殺された被害者たちの遺族の家を順番に訪れます。

その最中、不破も爆弾の被害にあい重体!

しかも笹清も護送中に ロスト・ルサンチマンによって連れ去られてしまいます。

物語はその後、驚愕のどんでん返しが待ちうけています(*_*)

この物語のテーマは恨みと憤りそして捻じ曲げられた正義です。

笹清の犯行動機は許されるものではありません!

しかし 不破はどうして笹清が悪魔になってしまったのか?

人間の奥深い業を追求していきます。

ミステリー上級者であれば事件の真相はある程度予測できます。(特にロスト・ルサンチマンの正体)

しかし、人間の発する言葉で受け止める側がどのように感じるのかが克明に描かれており、ミステリーを超えた人間ドラマとしての要素が強いです。

読後、色々と考えさせてくれます。

明日からお盆休みです。

1冊くらい本を読んでいただきたいですね🌸

山元哲也
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8月🌞今日は捨てコン打設です。

2025.08.01
8月🌞今日は捨てコン打設です。

京都堀川の現場 いよいよ捨てコン打設です💦

基礎工事前の大事な工程です。

きちんと均してください😊

山元哲也
1 Star いいね!(6)
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