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WENTZ BOOK REVIEW №35「爆弾」著:呉 勝浩

2026.03.24
WENTZ BOOK REVIEW №35「爆弾」著:呉 勝浩

この本を手にしたとき、偶然にもアメリカがイランに爆弾やミサイルを撃ち込ん出る最中でした。

<あらすじ>

傷害事件で警察に連行された風体のあがらない中年男が、取調中突然霊感が閃いたと爆弾爆破を予言する●~*

酔ったおっさんの戯れごとと相手にしない警察。

ところが予言した時刻に爆発が発生!物語は緊迫した心理戦、頭脳戦へと展開していく。


スズキタゴサクと名乗る容疑者は第2、第3の予言を繰り返す。

彼の言葉から爆発物の場所を推理する、警視庁の清宮や類家。

はたして、警察はタゴサクの犯罪を止められるか!?


逮捕時から饒舌に自説を展開する多弁なタゴサク。

彼が捜査責任者の清宮に問いかける

「人間の命ってみんな平等でしょうか?」

「みんな心のどこかで命の値踏みをしてませんか」

清宮は否定するのだが、第3の爆破予言の際、幼稚園に爆弾が仕掛けられてると推理した類家は、該当地区の幼稚園から全ての関係者を避難させるのだが、爆発したのは該当地区にあったホームレスの集まる炊き出し広場だった・・・

そして、タゴサクは清宮に問いかける。

「死傷したのが幼稚園児じゃなくて、ホームレスだったから心の中でほっとしてるんじゃないですか?」

映画もアカデミー賞を受賞しました

多少ネタバレになりますが、タゴサクの犯行動機はしっかりと解明されずに物語は終わります。

ある意味、警察側の敗北かもしれません。

社会と人間の闇の部分(格差社会・偏見・SNSの拡散問題etc)を代弁するためにスズキタゴサクという怪物が突如あらわれたと言うべきでしょうか。

ミサイルが飛び交う現実的な国際状況と予告通りに都心が爆発するフイックションの世界・・・怖い世の中ですね。

山元哲也
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WENTZ BOOK REVIEW №34「踏切の幽霊」(著:高野 和明)

2026.02.07
WENTZ BOOK REVIEW №34「踏切の幽霊」(著:高野 和明)

<あらすじ>

元大手新聞記者だった松田が主人公。

2年前に最愛の奧さんを無くし 失意のまま新聞会社を辞めて、今は女性雑誌のしがない記者。

そんな彼が取材してるのは下北沢にある第3踏切に出没する若い女性の幽霊👻

決まって午前1時3分におでましになります。

取材を重ねる松田・・・浮かび上がったのは1年前に踏切近くで殺された一人の痩せた若い女性。

犯人は逮捕されたものの(犯人はチンピラやくざ)この女性の身元は分からずじまいで捜査は終了します。

松田はこの女性の身元と、 殺された女性は致命傷を負ったはずなのにかなり距離のある踏切まで歩いた謎を調べていきます。

そして

戦慄と感涙の真実が!!

ホラー小説であるものの、人間ドラマya

社会派ミステリーの比重が多い小説です。(キャバクラの裏側、悪徳代議士の収賄、田舎の閉塞性、etc)※次期総理を目指すこの代議士かなりのクズです。

わずか数行であらわになる女性の悲劇的人生😢(殺された理由も悲惨の一言💦)

そして松田と幽霊とのラストシーン。

なかなか面白い小説でした😊

山元哲也
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WENTZ BOOK REVIEW №33「豊臣秀長」(堺屋太一 著)

2026.01.16
WENTZ BOOK REVIEW №33「豊臣秀長」(堺屋太一 著)

NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の主人公 豊臣秀長を主人公とした小説で、発刊されたのは今から40年前の1985年です。

この本がベストセラーになった時期は 私はまだ独身で、石井工業にも籍がなかったころです。

<あらすじ>

誰もが知っている偉人 豊臣秀吉の実弟 小一郎(のちの豊臣秀長)が 秀吉の有能な補佐役として秀吉と共に天下への道を歩んでいくストーリーです。

著者堺屋太一は元通産省官僚でもあり 経済学・経営学の視点から、小一郎の実像に迫っていきます。

百姓の身分から 兄秀吉に誘われ行動を共にするのですが、このひと(小一郎)の立ち位置は何ですか№2でも、軍師参謀でもありません。

兄の補佐役としての役割を全うしていきます。

堺屋はこのひとのことをこう表現します。

「あえて自分の存在を隠そうとした」

歴史的な逸話が極端に少ないこの人のことを如実にあらわした表現だと思います。

本能寺の変までは、このひとの人間性や考え方が現代的にしかも丹念に描かれています。

桜の名所として名高い 秀長の居城だった奈良の郡山城🏰

この本が世に出たころはバブル経済真っ只中でした。

そんな時代にベストセラーになったのですが、今読み返しても、この混沌とした時代にいろんなヒントを与えてくれてます。

大河ドラマと並行して読まれることをお薦めします。

ちなみに 先日出席しました元請さん~発祥は奈良の大和郡山市のようです♪

山元哲也
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WENTZ BOOK REVIEW 32「旅猫リポート」

2025.12.24
WENTZ BOOK REVIEW 32「旅猫リポート」

クリスマスイブに紹介するのは号泣必至のこの本です。

私は猫派です🐈動物で一番好きなのも猫。幼いころ飼ってたのも猫。

<あらすじ>

人間の言葉が分かり 動物語もしゃべれるオス猫「ナナ(野良猫)」と交通事故でけがをしたナナを助けた「サトル」の二人が銀色のワゴンで旅をする物語です。

サトルの大きな秘密(ふたつあります)が旅をする理由になります。

彼はナナの引き取り先を訪ねていくのですが、その相手はサトルが小学・中学・高校と関わってきた友人たちでした。

さてナナは誰に引き取られるのでしょう?そしてサトルの秘密とは?

物語はナナとサトルの友人たち(コースケ・ヨシミネ・スギ・チカコ)そして叔母ノリコの視点から描かれています。そのため主人公サトルの胸の内は彼の言葉から察するしかありません。

途中で秘密の一つは想像できます。

だからサトルの心中を思うと胸がこみあげてきます。最初のサトルとナナの別れの場面で、私は不覚にも嗚咽してしまいました😢

映画化されたようです~評価はイマイチとのレビューでした💦

サトルの周りは一人を除いて(サトルのもうひとつの秘密と深く関係あります)いいやつばかりです。ふと、私にもこんな友人いたな・・・😢

 そしてナナ🐈これ以上書くとまた涙が溢れてしますので、あとはしっかり読んでください!ナナの心情と 旅先の自然風景が丹念に描かれています。

人に優しくしたくなる♡イブにふさわしい一冊かと思います🎄

山元哲也
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WENTZ BOOK REVIEW31「硝子の塔の殺人」

2025.10.20
WENTZ BOOK REVIEW31「硝子の塔の殺人」

医者でもあり小説家でもある知念 実希人の本格ミステリーです。

<あらすじ>

大富豪で遺伝子工学の権威でもあり そしてミステリーフリークでもある神津島太郎は、自分の館である全室ガラス張りでらせん階段の塔に様々の人物を招きます。(どの人物も悪が強い!)

自称名探偵男装の麗人、碧 月夜。

神津島の専属医師、一条 遊馬。

ミステリー作家の九流間 行進。

中年刑事で言葉のきつい、加々見 剛。

著名な霊能力者のおばさん夢読 水晶。

雑誌の編集者、左京 公介。

そして館の執事である老田 真三。館のメイド巴 円香。調理人の酒泉 大樹。

いきなり館の主人、神津島が密室で毒殺されます。(物語では犯人と犯行の一部始終が記されています)

その後 続けて密室殺人事件が2件立て続けに起きます(冒頭の殺人者が犯人ではありません)

名探偵月夜は 一条遊馬を相棒として独自に事件の解明に乗り出すのですが・・

過去から現在までのミステリーのオマージュが全編を包みます(シャーロックホームズ・綾辻行人・アガサクリスティー・島田荘司 etc)

シャーロックホームズが月夜 ワトソン役が一条です😊

世間の評価が高いだけあって良質のミステリーに仕上がってます。

ただし ミステリの上級者だったら序盤の違和感を感じ取ることができますし、真犯人もミステリーの法則通りに予想できます。

多少のネタバレになりますが、わたしが今まで書いた文章と画像に大きなヒントが隠されています。

そして 物語は大どんでん返しが・・・!!

この結末 必ずしもハッピーエンドではありません。

名探偵登場はミステリーの醍醐味ですが

このミステリーは名犯人が登場します。(この名犯人がサイコパス!)

分厚い本ですが、一気に読めてしまいます。

山元哲也
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