WENTZ BOOK REVIEW 23 「夜のピクニック」
2024.10.05<あらすじ>
地方都市の進学高校では毎年「歩行祭」という80kmを昼夜問わず歩く続けるという行事をおこなってます。
高校3年生の甲田貴子はある決意を胸に秘めて このイベントに臨みます。
それは,今まで話したこともないクラスメイトの西脇融と話をすること・・・
となると 甘酸っぱい青春恋愛小説💝と思うのですが 違います💦
物語はこの二人と 二人のそれぞれの親友たちが絡み合い24時間の時間が過ぎていきます。
貴子と融との間に何があるのか?その謎は物語前半で明らかになるのですが・・・
物語は盛り上がるとことがそれほどなく 淡々と時は過ぎていきます。
しかし 終盤なぜかしら胸が熱くなってしまいます😢
融の親友 戸田忍が融に向かって発した言葉が特に印象的でした。
「ノイズ(雑音)だっておまえも作ってるんだ。ノイズはうるさいけど、やっぱ聞いておかなきゃならないんだ」
読後、学生時代の友人は一生かけがえのない存在だと再認識させられました。
また、この本の作者は個々の心理感情や 風景光景の描き方が上手い!
たまにはこういう本も良いですね😊
WENTZ BOOK REVIEW 22「博士の愛した数式」
2024.08.17長いお盆休み中に何冊か本を購入しました。
本命の本の隣にポツンと置かれた薄い文庫本が今回レビューします「博士の愛した数式」です。
<あらすじ>
主人公はシングルマザーで家政婦の「私」です。
彼女は60過ぎの数学博士のもとに家政婦として派遣されます。
この博士 昔交通事故をおこしてしまい 8時間経過すると新しい記憶をなくしてしまいます。
そんな博士と私 そして博士から√(ルート)と名付けられてしまった私の息子との交流が淡々とつづられていく物語です😊
博士は1975年の頃の阪神タイガースファンで特に江夏を気に入ってました。
なぜ江夏なのか・・・それは江夏の背番号「28」
28の約数を 足していくと28になるのです♬(1+2+4+7+14=28)
博士はそれが美しいと🎵(頭の良い方の感性がわからない(笑))
読後~じんわりと胸が熱くなってきます😢
数式しか愛せない博士の魂が開放されていく過程が素晴らしいです。まるで難しい数式を解くがごとくです。
映画化もされています。
是非 両方とも体験されはいかがでしょうか!
WENTZ BOOK REVIEW 21「自由研究には向かない自由研究」
2024.07.17今回はイギリスのミステリー作家 ホリージャクソンの筆によるものです。
<あらすじ>
5年前に起きた女子高校生(アンディ)失踪事件と アンディの彼氏サルの自殺。
警察はサルがアンディを殺害して そのあと自死したと判断します。
サルの事を知っていた主人公ピップ(女子高生)は 夏休みの自由研究という名目で 隠された真相を サルの弟ラヴィンと共に解明しようとします。
研究の過程で次々と明るみにでる真実・・・ピップは真相にたどり着けるのか!?
ピップをはじめ 登場人物の個性が巧みに表現されて 読む側も知らず知らず没入してしまします。
いろんな人物が登場しますので 相関図を頭に入れないと終盤の展開についていけないかもしれませんが ピップの言動は好感持てるので、勢いで読破できます📚
驚愕の結末は 必ずしもハッピーエンドではありません(ピップの愛犬パーシーが真犯人の手にかかり亡くなります)薬物・SNS・ひき逃げ・いじめ等 現代社会に蔓延する不条理も描かれています💊
それにもめげずに ゴールに向かい突き進む姿は爽やかです😊
続編もあるようですので機会があれば手にとってみたいと思います。
WENTZ BOOK REVIEW 20 「白鳥とコウモリ」
2024.06.24東野圭吾 文庫本最新刊です。
上下巻と分厚いのですが すらすらと読破できました。
<あらすじ>
面倒見の良い弁護士として有名な白石の刺殺死体が発見され 警視庁の五代刑事は捜査を開始します。
早々と容疑者倉木にたどりつき 本人も罪状を認め事件は終わったかのように思えたのですが 被害者の娘美令と加害者の息子和真は 事件に疑念を抱き 独自に真相解明の行動を起こすのですが・・・・
犯罪の被害者家族、加害者家族それぞれの苦しみと葛藤が 過去の殺人事件と絡み 異様な展開になってきます。
作者の巧妙な文体が 登場人物の個性をありのままに表現しています。若い二人(和真と美令)の心理描写も丁寧にかかれていて 好感をもちました。
ただ、このミステリーの結末・・・賛否両論。
ある意味反則技かもしれません。
五代刑事は 加賀恭一郎に比べるとさほどの存在感はありません。
しかし、彼のいつもの口癖が印象的でした。
「すべての女性は名女優」
WENTZ BOOK REVIEW 19 「ザリガニの鳴くところ」
2024.05.09最近 海外小説にはまってます📚
今回は3年前に本屋大賞を受賞した作品です。
(あらすじ)
アメリカ ノースカロライナ州の美しい湿地帯が舞台になります。
湿地帯に住む、主人公の少女カイアの家族は彼女が6歳の時 、母親・姉・兄そして父親とカイアを残して次々と家を去っていきます。
残された6歳のカイアは一人で生きていかなければなりませんでした。
学校にも行けないカイアは「湿地帯の少女」ある意味悪意をもったニックネームで呼ばれることになります。
唯一助けてくれるのは 雑貨店の経営者ジャンピン夫妻(黒人)だけでした。
14才になったカイアは 家を出て行った兄(ジョディ)の友人 テイトと川で知り合います。度々会うようになった二人は恋におちいります💛
テイトは優しい少年で 無学なカイトに文字や知識を教えます。
ところがテイトが大学生になりカイトの側を離れることになります。
頻繁に戻ってくると約束してくれたテイトでしたが・・・
テイトはカイトとは住む世界が違うということで 約束を反故にしてしまいます。
傷心のカイトに現れたのが 町きってのプレイボーイ チェイスでした。
ところがそのチェイスも他の女と婚約してしまい カイトは再び一人になります。
数年後 チェイスの他殺死体が見つかります。
町の人々は当然 カイトを疑います。
チェイスを殺害したのはカイトなのでしょうか?
終盤 舞台は法廷になります。
弁護士トムが奮闘します。
はたしてどんな結末が待っているのでしょうか!!
貧困・差別・高慢・孤独・純情・良心・征服欲・嫉妬・慈悲〜あらゆる感情がカイトの成長物語が美しい自然を背景に せつなくストーリは展開します。
名作です。
涙腺が自然と緩んできます。
そして 驚愕のラスト!
このラストは必要だったのか・・・他のレビューで取りざたされてましたが私はこのラストがあるからこそ 本のタイトル「ザリガニの鳴くところ」の意味が分かるのでないかと思います。
余談:テイトはやはりカイトを忘れられず 彼氏チェイサーがいるにもかかわらず 会いに行く場面 その時のカイトの言動がすごいです!チェイサーもクズですが このテイトも・・・(詳細は本を読んでください)
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